屋根修理はどこに頼む?選び方と悪質業者との見極め方を解説
2025.07.13 (Sun) 更新
屋根の傷みや劣化に気づいたときに悩むのが業者選びです。
屋根修理ができる業者は多くあり、どこに頼むか迷ってしまう方も多いでしょう。
通常、屋根修理は専門業者のほかリフォーム会社やハウスメーカーなどで対応してもらえます。
それぞれ特徴があるため、希望する工事内容に適した業者を選ぶことが大切です。
本記事では屋根修理をどこに頼むか、依頼先と信頼できる業者の選び方を紹介しています。
悪質業者との見極め方や気になる屋根修理の費用相場も解説しているため、参考にしてください。
屋根修理はどこに頼むのか
屋根修理を依頼できる業者を紹介します。
・屋根修理の専門業者
・建築板金業者、瓦専門業者
・リフォーム会社
・ハウスメーカー、工務店
それぞれ特徴があるため、詳しく解説します。
屋根修理の専門業者
屋根修理の専門業者は屋根に関する知識と、施工実績が豊富です。
屋根だけでなく、雨樋の修理や原因の特定が難しい雨漏りの診断まで、一貫して対応できます。
さらに、自社施工の業者であれば、下請けに払う仲介手数料(中間マージン)が発生しません。
高品質な工事を適正価格で受けられるメリットがあります。
建築板金業者・瓦専門業者
棟板金の交換や瓦のずれ調整といった本格的な補修には、専門職人が在籍する業者がおすすめです。
かわらぶき技能士や板金職人が在籍する専門業者なら、高度な知識と技術を有している可能性が高いといえます。
台風で飛ばされた棟板金の交換、割れた瓦の差し替えなど板金や瓦に関する修理を希望するときは、建築板金業者・瓦専門業者へ依頼してください。
リフォーム会社
リフォーム会社は屋根工事と同時に、家全体のリフォームをまとめて発注できるのが大きなメリットです。
外壁塗装など足場が必要となる工事の場合、屋根修理と同時に行うことで設置費用が1回で済み、費用を抑えられる可能性があります。
複数の工事を検討している場合はリフォーム会社に依頼するのがおすすめです。
ハウスメーカー・工務店
家を建てた業者であれば、住宅の設計や構造を熟知しているため、施工リスクが低くなります。
住宅に適した提案ができるほか、保証期間内なら無償修理できる可能性があります。
定期点検を通じて家の状態を把握しているため、長期的なメンテナンス計画を立てやすい点も特徴です。
信頼できる屋根修理業者の選び方
信頼できる屋根修理業者の選び方は次のとおりです。
・屋根修理の施工実績が豊富にある
・建設業許可を取得している
・口コミ評判がよい
・自社施工している
・対応が丁寧でわかりやすい
信頼性の高い業者へ依頼するためにも、参考にしてください。
屋根修理の施工実績が豊富にある
業者を決定する前には、公式サイトで施工実績を確認する必要があります。
実績豊富な業者は、さまざまな住宅の屋根修理を行ってきた証です。
さらに「どのような屋根材、工法で修理したか」といった具体的な内容が公開されていると、仕上がりのイメージがしやすくなります。
経験豊富な業者なら理想の屋根修理が期待でき、予期せぬ追加費用も発生しにくい点がメリットです。
建設業許可を取得している
建設業許可とは500万円以上の工事に必要な許可のことです。
屋根修理には必須の許可ではないかもしれません。
しかし、悪質な業者が無許可で高額な屋根工事を行い、事件に発展しているケースがあります。
信頼できるかどうかの判断基準として、建設業許可を取得しているかどうかの確認が重要です。
口コミ評判がよい
GoogleマップやSNSなどを参考に、口コミ評判のよい業者を選ぶ必要があります。
実際に屋根修理をした方の声はリアルな意見のため、業者選びの判断基準となります。
「説明がわかりやすかった」「丁寧な対応だった」など、口コミがよい業者なら、初めて屋根修理をする場合でも安心です。
ただし、口コミ評判はあくまで個人の意見のため、すべてを鵜呑みにしないよう注意してください。
自社施工している
下請け業者を介さず、自社の職人が調査から施工まで一貫して行う会社を自社施工といいます。
手数料が不要のため、工事費用を抑えられる特徴があります。
見積もりから施工、アフターフォローまで同じ業者が行うことから、施工品質が安定する点もメリットです。
責任の所在が明確になるため、万が一不具合が生じても安心できます。
対応が丁寧でわかりやすい
担当者の対応も信頼できる業者を選ぶときの基準になります。
説明が丁寧でわかりやすく、質問にも迅速に答えてくれる業者は、お客様のことを考えている証拠です。
一方で、不必要に専門用語を多用したり、わかりにくい見積書や工程表を提示したりする業者は、信頼性に欠けるといえます。
業者を選ぶときには、担当者との相性もチェックしておくことがおすすめです。
悪質業者の見極め方
悪質業者の見極め方を紹介します。
・知らない業者からの訪問営業には気をつける
・決断を急かす
・曖昧な内容の見積書を提示される
・大幅な値引きにより工事費用が安すぎる
悪質業者と契約してしまうと、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があるため、参考にしてください。
知らない業者からの訪問営業には気をつける
突然自宅を訪ねてくる知らない業者からの訪問営業には、その場で応じず慎重に対応することが大切です。
「今すぐ屋根修理をしないと危険」などと不安をあおり、不要な契約を迫る悪質業者の可能性があります。
万が一、悪質業者だった場合は不要な工事を提案し、高額な費用を請求されるケースもゼロではありません。
もし訪問されたら名刺をもらい、すぐに契約しないように心がけてください。
決断を急かす
「今日だけ」「今すぐ契約すれば」といった言葉で契約を急かされた場合、悪質業者の可能性が高いといえます。
優良業者であれば、じっくり検討する時間を与えることが一般的です。
言葉巧みに魅力的な提案をしてくるかもしれませんが、冷静に判断する必要があります。
心理的な焦りを誘って即決を迫る業者とはその場で決断せず、毅然とした態度で断ることも大切です。
曖昧な内容の見積書を提示される
提示された見積書に「一式」という表現が多く、内訳が曖昧な業者は避けたほうがよいといえます。
項目ごとの数量や単価が明記されていない見積書は、工事内容をごまかしたり、後から不当な追加請求をしたりする可能性があります。
何にいくらかかるのかが不明瞭なまま契約するのは危険です。
信頼できる業者の見積書は、使用する材料や施工面積などが詳細に記載されています。
信頼性に欠けるような説明であれば契約してはいけません。
大幅な値引きにより工事費用が安すぎる
大幅な値引きで、極端に安い工事費用を提示する業者には注意が必要です。
屋根修理には材料費や人件費など、必ずかかるコストがあります。
極端に安い工事費用の業者は、塗料のグレードを下げたり、必要な工程を省いたりするなど、見えない部分で手抜き工事をする可能性があります。
一見、魅力的に見える大幅な値引きや工事費用の安さは、施工品質が低下するリスクがあり危険です。
安易に飛びつかず、慎重に対応する必要があります。
屋根修理の費用相場
屋根修理の費用相場を工事ごとに紹介します。
なお、記載している価格とは別にシーリング費用や付帯塗装、消費税や諸経費が含まれます。
費用相場は塗装環境や使用する塗料などによっても異なるため、あくまで目安として参考にしてください。
屋根塗装の費用|60〜80万円
屋根塗装の費用は60〜80万円です。
外壁と屋根塗装を同時に行う際の費用の内訳相場は次のとおりです。
・足場の設置:約20万円
・養生:約5万円
・高圧洗浄:約3万円
・下地処理:約4万円
・塗装:約40〜70万円
外壁塗装のタイミングであれば、同時に行うことで足場代が1回で済み、結果的にコスト削減につながります。
検討する場合は業者へ相談して決定するのがおすすめです。
カバー工法の費用|80〜150万円
カバー工法の費用は80〜150万円です。
カバー工法とは既存の屋根材を撤去せず、上から重ねる方法です。
撤去処分に必要な費用を抑えられ、短い工期で修理できます。
ただし、下地の交換までは行っていないため、劣化が激しい場合はカバー工法ができない可能性があります。
葺き替え工事の費用|100〜200万円
葺き替え工事の費用は100〜200万円です。
既存の屋根材を撤去して、新しい屋根を張る方法です。
下地の交換まで行うため、屋根の機能が新築のように生まれ変わるメリットがあります。
ただし、撤去・処分費用がかかることから価格は高くなる傾向です。
部分修理の費用
屋根の主な部分修理の費用は下記のとおりです。
・棟板金の交換:4~20万円
・谷板金、谷樋の交換:5~20万円
・瓦の差し替え:1~20万円
・瓦の漆喰補修:4~30万円
・棟瓦の交換、積み直し:4~66万円
部分的に補修する場合は、工事費用を抑えられる点が大きなメリットです。
ただし、屋根の一部だけが新品になるため、補修した部分以外への負担が増す可能性があります。
屋根修理をどこに頼むか悩んだら工事内容に適した業者を選ぼう
屋根修理をどこに頼むか悩んだら、工事内容に合わせて業者を選びます。
さらに、施工実績や口コミ、建設業許可の有無などから信頼性を見極めることが大切です。
飛び込みの訪問営業に注意し、相場から大きく離れた価格を提示する業者には、慎重に対応する必要があります。
屋根の劣化は住宅全体の寿命に影響を及ぼす可能性があるため、早急な対応が重要です。
長く安心して暮らせるように、信頼できる業者へ修理を依頼してください。