屋根修理の費用相場を施工別に解説!安く抑えるポイントも紹介
2025.08.07 (Thu) 更新
屋根修理を行うときに気になるのが費用相場です。
実際に屋根修理を行う前に、どの程度の費用が必要なのか、少しでも安く抑える方法はあるのかを知っておきたい方も多いでしょう。
屋根修理の費用は工事内容によってさまざまです。
劣化が小さいと費用も安くなりますが、大規模修繕が必要な場合は高額になる可能性があります。
本記事では屋根修理別に費用相場を解説します。
屋根の修理費用を安く抑えるポイントや、信頼できる業者選びについても紹介しているため、参考にしてください。
屋根修理の方法別に費用相場を比較
屋根修理の方法別に費用相場を紹介します。
費用相場はあくまで目安のため、屋根の劣化状況や使用する塗料、屋根材によっても異なる点には注意が必要です。
屋根塗装|60〜80万円
屋根塗装は屋根材の表面に塗料を塗り直し、防水機能や耐久性を回復させる工事です。
屋根材自体の劣化が軽微なときに適したメンテナンス方法です。
美観の向上につながりますが、雨漏りがある場合は塗装のみでの修理はできません。
費用相場は60〜80万円です。
カバー工法|80〜150万円
カバー工法は既存の屋根材を撤去せず、上から重ねる施工方法です。
解体費用や廃材処分費がかからず、葺き替えに比べて費用を抑えられる特徴があります。
工期が短くすむ点もメリットです。
費用相場は80〜150万円です。
葺き替え工事|100〜200万円
葺き替え工事は、既存の屋根材をすべて撤去して新しくする大規模な工事です。
本記事で紹介する屋根修理の中で、もっとも高額で相場は100〜200万円です。
下地の劣化や雨漏りが進行している場合に、葺き替え工事が行われます。
新築のように生まれ変わるため、住宅の寿命を延ばす効果が期待できます。
部分修理|数万円〜
主な部分修理の費用相場は次のとおりです。
・棟板金の交換:4~20万円
・谷板金・谷樋の交換:5~20万円
・瓦の差し替え:1~20万円
・瓦の漆喰補修:4~30万円
・棟瓦の交換・積み直し:4~66万円
部分修理は費用を抑えられますが、補修していない部分に負担がかかる場合があります。
業者と相談して適切に工事を行うことが大切です。
【屋根材別】修理して屋根を直すタイミング
屋根を直すタイミングは、使用されている屋根材の耐用年数がひとつの目安になります。
主な屋根材ごとの耐用年数は以下のとおりです。
・スレート屋根:10〜35年
・ガルバリウム鋼板:20〜40年
・瓦屋根:20〜60年
スレート屋根は国内で広く普及している屋根材です。
軽量で価格も比較的安い一方、衝撃で割れやすいデメリットがあります。
サビにくく耐久性の高い金属製の屋根材がガルバリウム鋼板です。
非常に軽量で耐震性に優れていますが、表面に傷がつくとサビる可能性があるため、定期的な点検が必要です。
瓦屋根は粘土を焼いて作られていて非常に高い耐久性を誇ります。
瓦自体の塗装は不要で、瓦のずれや割れなどが発生した際には部分的に修繕を行うことが多い傾向です。
屋根修理を安く抑える方法
屋根修理は次のポイントを意識すると安く抑えられる可能性があります。
・安価な建材、施工法で修理を行う
・定期的にメンテナンスする
・同時に外壁の工事も行う
・補助金、助成金を利用する
それぞれ詳しく解説します。
安価な建材・施工法で修理を行う
屋根材や塗料のグレードを落とせば、当然費用は安くなります。
葺き替えではなくカバー工法、部分修理などで対処すれば、工事費用は安く抑えられます。
ただし、安価な建材や不十分な施工法だとすぐに修理が必要になりかねません。
業者と相談のうえ、適切な修理を行うことが大切です。
定期的にメンテナンスする
屋根の劣化が小さいと塗装や部分修理で対応可能です。
しかし、メンテナンスを怠れば劣化が進み、雨漏りを引き起こしたり屋根の下地や建物の構造躯体まで腐食したりする可能性があります。
劣化が激しいと大規模な工事が必要になるため、費用も高額になります。
長い目で見て、定期的なメンテナンスこそが屋根修理の総額を安く抑えるポイントです。
同時に外壁の工事も行う
同時に工事を行えば足場の設置が一度ですみ、一回分の費用を節約できます。
屋根や外壁といった高所作業には、安全確保のための足場が必要不可欠です。
屋根と外壁の工事を別々に行うと、その都度費用が発生します。
一般的に屋根と外壁の劣化タイミングは近い傾向にあります。
外壁工事もあわせて行いたい場合は、屋根点検の際に業者へ相談するのがおすすめです。
補助金・助成金を利用する
補助金・助成金制度を活用することで、屋根修理の自己負担額を減らせる可能性があります。
国や自治体などは住宅の省エネ化や耐震性向上などを推進しているため、条件を満たせば補助金を受け取れます。
たとえば、重い瓦屋根から軽量な屋根材に葺き替える工事を行った場合は、耐震リフォームを目的とした補助金制度を利用できる可能性があります。
対象となる工事内容や補助率は制度によって異なります。
事前に国や自治体のホームページなどで詳細を確認することが重要です。
屋根工事を計画する段階で、利用できる補助金・助成金がないか調査し、条件に合うなら積極的に活用してください。
DIYで屋根を修理するのはおすすめできない
DIYとは自分自身で何かを作ったり、修繕したりすることです。
自分で修理するため、業者に依頼するよりも費用を安く抑えられます。
ただし、DIYで屋根を修理すると次のようなリスクが高まります。
・屋根から落下してケガをする
・屋根材を踏み抜いてしまい、ほかの箇所も修理が必要になる
・適切に修理できず結局業者に依頼が必要になる
屋根修理には専門的な知識と技術が必要なため、DIYはおすすめできない方法です。
屋根修理で利用できる可能性のある補助金・助成金
省エネや耐震など特定の性能向上リフォームとあわせて行うことで利用できる補助金・助成金があります。
以下に一例を記載します。
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
・子育てグリーン住宅支援事業
・こどもみらい住宅支援事業
・福岡県こどもリノベ補助金
・福岡市木造戸建住宅耐震改修工事費補助事業 など
それぞれ受付期間や予算の上限があるため、必ず国や自治体のホームページで確認してください。
制度によっては予算の上限に達すると、期限内であっても受付を終了する可能性があります。
補助金や助成金の利用を検討した際には、早めに準備して申請するのがおすすめです。
信頼できる屋根修理業者の選び方
信頼できる屋根修理業者を選ぶときは、次のポイントをおさえることが大切です。
・屋根修理の実績が豊富な業者を選ぶ
・口コミ評価がよいか確認する
・自社施工している業者を選ぶ
・飛び込み営業に注意する
実績が乏しい業者では、施工不良による再発リスク、理想の仕上がりにならない不安などがあります。
豊富な実績のある業者は多くの現場を経験していることから、さまざまな状況に対応できる技術力があるといえます。
あわせて、公式サイトを見るだけではわからない情報を把握するために、口コミ評判をチェックするのがおすすめです。
スタッフの対応の丁寧さ、工事の品質など実際に利用した方だからこそわかる、リアルな意見を参考にできます。
さらに、自社施工している業者を選ぶと仲介手数料である中間マージンがカットされ、費用が安くなる可能性があります。
下請け業者へ依頼しないため、営業担当者と現場の職人との連携が密になり、責任の所在が明確になる点もメリットです。
もし、飛び込み営業で知らない業者が屋根修理をすすめてきたときには、安易に契約しないようにしてください。
悪質業者も存在しているため、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
屋根修理の費用は施工内容によって異なる
屋根修理の費用はどのような工事をするかによって異なります。
傷みが小さく、塗装で修理できるなら費用は安くすむ場合がほとんどです。
しかし、劣化が激しい場合は大規模な工事が必要になり、高額になる可能性があります。
費用を抑えるためには、定期的なメンテナンスを怠らず、工事の際には補助金や助成金を積極的に活用するのがおすすめです。