屋根のリフォーム費用相場はいくら?工事内容や費用を抑える方法を解説
2025.09.15 (Mon) 更新
屋根のリフォームを検討する際に、工事費用がいくらかかるのか気になる方は多いです。
リフォーム費用は、工事内容や使用する屋根材、住宅の大きさ、劣化の程度によって変動するため、大まかな目安を把握しておくことが大切です。
本記事では、屋根リフォームの工事内容ごとの費用相場やリフォーム費用を抑える方法、業者選びのチェックポイントを解説します。
屋根のリフォームを検討している方や費用を抑えて工事をしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
屋根のリフォーム費用相場と工事内容
屋根のリフォーム費用は工事内容によって異なります。
主な屋根リフォームの工事内容は以下のとおりです。
・塗装工事
・カバー工法
・葺き替え工事
・部分補修
それぞれの費用相場と工事内容を解説します。
塗装工事
屋根塗装は、屋根の防水性や美観を取り戻すために行う方法です。
塗膜を形成することで雨水の浸入を防ぎ、建物全体の耐久性を維持します。
一般的な費用は、60〜80万円(足場代別)が目安で、工期は5〜14日程度です。
塗料の種類によって価格と耐用年数が変わり、安価な塗料は寿命が短い傾向にあります。
下地が劣化している場合は、塗装だけでは対応できない場合があるため注意が必要です。
カバー工法
カバー工法は既存の屋根を撤去せず、その上に新しい屋根材を重ねて施工する方法です。
廃材処分費が少なく済み、工期も5〜10日程度と比較的短いのが特徴です。
費用の目安は80〜150万円(30坪程度の住宅・足場代別)で、葺き替えより安価に施工できます。
ただし、屋根を重ねる分だけ建物全体の重量が増えるため、施工前には下地や構造の状態を確認し、耐久性に問題がないか確かめることが大切です。
葺き替え工事
葺き替え工事は、古い屋根材と下地をすべて撤去し、新しい屋根に交換する工事です。
雨漏りや下地の腐食など根本的な不具合を解消でき、屋根全体を一新できる点が特徴です。
費用は100〜200万円(30坪程度の住宅・足場代別)が目安で、工期は7〜10日ほどかかります。
費用は高額ですが、屋根材の寿命を延ばせるため、長期的に安心できる工事方法です。
築年数が経過している住宅や深刻な劣化がある場合に適しています。
部分補修
部分補修は、劣化や破損が見られる箇所のみを直す工事方法です。
・棟板金の交換:4~20万円
・谷板金・谷樋の交換:5~20万円
・瓦の差し替え:1~20万円
・瓦の漆喰補修:4~30万円
・棟瓦の交換・積み直し:4~66万円
小さな修繕でも早期に対応することで被害の拡大を防ぎ、結果的に高額なリフォームを避けられる可能性があります。
屋根のリフォーム費用を抑える方法
屋根のリフォーム費用を抑える方法は以下のとおりです。
・火災保険を申請する
・補助金・助成金の活用を検討する
場合によっては外壁塗装など屋根以外の工事と同時に行うことで、費用を抑えられる場合もあります。
それぞれの方法を見ていきましょう。
火災保険を申請する
台風や強風、雹といった自然災害で屋根が破損した場合、加入している火災保険で修理費用が補償されることがあります。
経年劣化や美観目的のリフォームは対象外ですが、「風災・雪災・雹災補償」が付帯していれば活用できる可能性が高いです。
申請には被害の写真や業者の見積書が必要で、原則として被害発生日から3年以内が期限になります。
突然の出費を抑えるためにも、自分の火災保険の補償内容を一度確認しておくと安心です。
補助金・助成金の活用を検討する
自治体によっては、省エネ改修や耐震補強といった目的で屋根のリフォームに補助金や助成金が出る場合があります。
ただし、制度には期限や条件があり、着工後の申請は対象外になる場合があるため注意が必要です。
屋根のリフォームや工事を検討し始めた段階で、制度の有無や条件を確認し、申請手続きを進めることをおすすめします。
参考:屋根以外の工事とまとめて行う
外壁塗装や雨樋の交換など、他の外装工事と屋根リフォームをまとめて行えば、足場代を一度で済ませられるため費用が抑えられます。
屋根だけの工事より総額は高くなりますが、別々で工事をするより効率的で経済的です。
ただし、無理に同時施工する必要はありません。
住宅全体の劣化状況や予算を考慮し、必要な工事を計画的に組み合わせることがポイントです。
屋根のリフォーム費用を抑えるためのDIYは避けるべき
屋根のリフォームをDIYで行えば、一時的には費用を抑えられたように感じるかもしれません。
しかし、高所にある屋根は滑りやすいため、足場や安全帯がない状態で作業すると転落事故につながる危険性があります。
また、防水処理や屋根材の固定などには専門的な知識と技術が不可欠です。
施工に不備があれば雨漏りや下地の腐食を引き起こし、結局は業者による再修理が必要になり、費用が余計にかかってしまうこともあります。
屋根のリフォームは長期的な安全性を確保し、余計なコストを抑えるためにも、DIYではなく業者に依頼するのが安心です。
屋根材別・リフォーム時期の目安
屋根材によって、屋根のリフォームを検討する時期は異なります。
葺き替え工事の場合は、以下を参考にしてください。
・瓦:20~60年
・ガルバリウム鋼板:20~40年
・スレート:10~35年
・アスファルトシングル:15~30年
屋根は一年中、紫外線や雨風などの自然環境にさらされているため、時間の経過とともに劣化が進んでいきます。
点検やメンテナンスを怠ると、屋根材だけでなく建物全体の耐久性が低下し、老朽化を早めてしまう可能性があります。
大規模で高額な修繕が必要になるリスクを避けるためにも、定期的な点検やメンテナンスを実施することが大切です。
失敗しない屋根のリフォーム業者を選ぶコツ
リフォーム業者選びに失敗しないために、知っておきたい選ぶコツは以下のとおりです。
・口コミや評判を調べる
・自社施工している業者を選ぶ
・悪質業者には注意する
それぞれのコツを紹介します。
口コミや評判を調べる
屋根のリフォーム業者を選ぶ際には、実際に依頼した人の口コミや評判を確認することが大切です。
費用の安さだけでなく、施工内容や仕上がりの満足度、スタッフの対応の良し悪しなどは、公式サイトだけでは判断しにくいです。
Googleレビューや口コミサイトをチェックすれば、工事の丁寧さやアフターフォローなど、実際の利用者だからこそわかるリアルな情報を得られます。
良い評価と悪い評価を比較し、総合的に信頼できるかを判断することで、より安心して業者を選べます。
自社施工している業者を選ぶ
費用を抑えつつ安心できる工事を依頼するなら、自社施工の業者を選ぶのがおすすめです。
下請け業者を使わないため、中間マージンが発生せずコスト削減が期待できます。
営業担当者と職人が直接連携するため、工事の内容が伝わりやすく、責任の所在も明確です。
費用面だけでなく、施工の品質や工期管理においてもメリットがあり、安心して任せられる体制が整っています。
悪質業者には注意する
屋根のリフォームでトラブルを避けるためには、悪質業者を見極めることが重要です。
「今すぐ契約しないと値上げする」など不安をあおる、相場より極端に安い見積もりを提示してくる業者は注意しましょう。
契約を急がされて安易にサインしてしまうと、手抜き工事や高額請求といった深刻なトラブルにつながる可能性があります。
冷静に比較検討するよう心がけましょう。
屋根のリフォーム費用相場や工事内容を知り、信頼できる業者を選ぼう
屋根のリフォームは、工事内容や使用する屋根材によって費用が変わるため、相場を把握しておくことが大切です。
費用の目安を知っておけば、見積もりが高すぎるか安すぎるかを冷静に判断でき、無駄な出費を防ぐことにつながります。
また、信頼できる業者を選べば、金銭トラブルや手抜き工事のリスクを避けられ、安心して工事を任せられます。
大事な住まいを安心して維持するためにも、屋根リフォームの相場を把握し、業者を慎重に選んでみてください。