瓦屋根のリフォーム費用はいくら?工事別の相場や業者の選び方も解説
2025.09.19 (Fri) 更新
瓦屋根をリフォームしようと考えたときに、どのぐらいの予算で考えればよいのか悩まれる方は多くいます。
また、瓦屋根に詳しくて信頼できる業者はどのように選べばよいのか、迷ってしまう方も少なくありません。
本記事では瓦屋根のリフォームにかかる費用相場を、屋根材別で解説します。
ユールーフが瓦屋根のリフォームを手掛けた事例や、信頼できる業者の選び方も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
【粘土瓦】瓦屋根のリフォーム費用と相場
粘土瓦は和瓦とも呼ばれ、成形した粘土を高温で焼き上げた屋根材を指します。
古くから用いられている屋根材で耐用年数が長く、塗装によるメンテナンスも不要です。
一方で、重さや価格の高さがネックになりやすいといえます。
ここでは、粘土瓦のリフォーム方法や費用相場について解説します。
瓦の葺き直し
瓦の葺き直しでリフォームする場合は、30坪ほどの住宅で70〜180万円が費用相場です。
葺き直しとは既存の瓦をいったん撤去し、下地の補修を行った後に瓦を元に戻す工法です。
瓦自体に問題がなく、下地部分の劣化がみられる場合に行われます。
また、瓦の葺き直しでのリフォームが可能なのは粘土瓦のみです。
葺き替え工事
葺き替え工事の場合は、約30坪ほどの住宅で100〜200万円が費用相場になります。
葺き替え工事とは既存の屋根材を撤去し下地の補修を行った後、新しい屋根材に葺き替える工法です。
古くなった粘土瓦の解体・撤去費が発生するため、ほかのリフォームより費用は高額となります。
どちらの工事も屋根材の種類や立地条件などによって費用は前後するため、あくまで目安とお考えください。
【セメント瓦・モニエル瓦】瓦屋根のリフォーム費用と相場
セメント瓦とは、セメントと砂を主原料とした屋根材です。
粘土瓦よりも安価で、カラーバリエーションが豊富なため、好みのデザインにしやすいメリットがあります。
モニエル瓦はセメントと砂利が主原料で、デザイン性の高さから一時期日本で流行していた屋根材です。
どちらも耐久性が低く重いため地震に弱い欠点があり、現在ではあまり使用されなくなりました。
セメント瓦・モニエル瓦のリフォーム方法や費用相場について、詳しく解説します。
屋根塗装
粘土瓦は塗装不要ですが、セメント瓦やモニエル瓦は定期的な屋根塗装が必要です。
屋根塗装には防水性や耐久性を高め、美観を維持する効果があります。
費用相場は以下のとおりです。
・屋根のみの塗装:60〜80万円
・外壁塗装+屋根塗装:110〜160万円
※どちらも約30坪ほどの住宅を想定
上記の費用以外に、シーリング費用や付帯塗装、消費税、諸経費が必要です。
使用する塗料や立地条件などによっても費用は前後するため、あくまで目安となります。
葺き替え工事
セメント瓦やモニエル瓦は部分的な交換が難しいため、葺き替え工事によるリフォームが推奨されています。
セメント瓦は現在あまり製造されておらず、モニエル瓦はすでに廃番となっているためです。
葺き替え工事の費用相場は、約30坪ほどの住宅で100〜200万円が費用相場です。
ほかのリフォーム方法と同様に、使用する屋根材の種類や立地条件などによって費用は前後します。
瓦屋根のリフォーム費用が高くなる4つのケース
瓦屋根の状態や使用する材料などによって、見積もりは適正でも費用が高くなるケースはあります。
具体的なケースは、以下のとおりです。
・屋根の劣化が激しい
・屋根の形状や立地条件が複雑
・高価な塗料や屋根材を使用している
・大手リフォーム会社に依頼している
上記4つのケースについて詳しく解説しますので、参考になれば幸いです。
屋根の劣化が激しい
補修する範囲が広かったり劣化が深刻であったりする場合は、トータルのリフォーム費用が高くなります。
劣化が激しいと補修に手間と費用がかかり、大掛かりなリフォームとなりやすいためです。
瓦屋根の劣化を放置すると、やがて雨漏りや構造部分の劣化をまねきます。
破損や瓦ずれなどに気づいたら、なるべく早くメンテナンスを依頼しましょう。
屋根の形状や立地条件が複雑
屋根の形状や立地条件などでリフォームに特別な対応を要する場合も、費用は高くなりやすいです。
具体的には以下のようなケースです。
・狭小地に建っている
・3階以上である
・屋根が複雑な形状をしている
・住宅前の道幅が狭い
・傾斜地や高台に建っている
上記にあてはまる住宅は人件費や足場代、材料費がかかりやすいため、費用は割高になります。
高価な塗料や屋根材を使用している
瓦屋根のリフォームは、使用する材料によっても費用は大きく変動します。
主に屋根塗装で用いられる塗料の、1平方メートルあたりにかかる費用は以下のとおりです。
・シリコン塗料:約1,800〜3,500円/平方メートル
・フッ素塗料:約3,000〜5,000円/平方メートル
・無機塗料:約3,800〜5,500円/平方メートル
また、代表的な屋根材の1平方メートルあたりの費用は以下になります。
・粘土瓦:8,000~16,000円/平方メートル
・スレート:3,000~8,000円/平方メートル
・ガルバリウム鋼板:6,000~12,000円/平方メートル
・アスファルトシングル:2,500~12,000円/平方メートル
初期費用はかかっても機能面や耐久性にすぐれた塗料や屋根材を選択した方が、後々のメンテナンス頻度や費用を抑えられる場合もあります。
ライフサイクルや希望する仕上がりなどを考慮し、最適な種類を業者と相談しながら決めるのがおすすめです。
大手リフォーム会社に依頼している
依頼する業者によっても、リフォーム費用は変動します。
一般的に大手リフォーム会社は、広告宣伝費や下請けにかかる中間マージンが諸経費として上乗せされています。
大手に依頼すると、同じリフォームでも地域密着型の業者より費用がかかる傾向にあることは知っておきましょう。
瓦屋根のリフォーム費用を抑えるには業者選びが重要
瓦屋根のリフォーム費用を抑えるのにもっとも重要なのは、悪質業者を避けることです。
屋根リフォームは、悪質業者による点検商法の被害が急増しています。
悪質業者は突然訪問し無料点検を持ちかけ、不安を煽って高額な工事契約を結ばせるのが手口です。
中には必要のない工事契約を結ばせたり、わざと瓦を壊して高額な修理費用を請求したりする業者も存在します。
アポなしで突然訪問してきた業者には注意し、絶対にその場で屋根に上げないでください。
訪問販売の業者は警戒し、瓦屋根のリフォーム実績や同一地域での活動実績が豊富な業者から選ぶのがおすすめです。
さらに見積もりの説明がわかりやすく、契約を急かすことのない業者は安心できます。
施工品質を落とさず費用を抑えたいなら、自社で施工している会社を選ぶのがおすすめです。
ユールーフが瓦屋根をリフォームした事例
ユールーフに、瓦屋根のリフォームをご依頼いただいた事例を紹介します。
リフォーム前後の変化や、仕上がりを確認するのにお役立てください。
福岡市西区 S様邸
【BEFORE】
【AFTER】
室内に雨染みが発生し、屋根の葺き直し工事で雨漏りを補修した事例です。
屋根材をはがして防水シートを交換した後に、屋根材を設置し雨押え板金を取り付けたら完了です。
葺き直し工事は施工後も同じ屋根材を使用するため、丁寧な施工が重要になります。
糸島市 T様邸
【BEFORE】
【AFTER】
瓦屋根からアスファルトシングルに葺き替えた事例です。
屋根材や下地部分まで新品同様になり、耐久性が向上しました。
アスファルトシングルは軽量な屋根材であり、耐震性が高いのもメリットです。
瓦屋根のリフォームを検討するなら信頼できる業者に相談しよう
瓦屋根のリフォームは、屋根材の種類やリフォーム内容によって費用が異なります。
立地や瓦屋根の状態などによって費用は変動するため、詳細については見積もりを依頼して確認しましょう。
屋根のリフォームは悪質業者による点検商法の被害が急増しているため、業者選びは慎重に行ってください。
瓦屋根のリフォーム実績が豊富で、誠実な対応をしてくれる地域密着型業者に依頼するのがおすすめです。