20坪の屋根を葺き替える際にかかる費用は?相場や内訳を詳しく解説
2025.10.07 (Tue) 更新
屋根の劣化や破損が気になると「メンテナンスにいくらかかるのか」と、心配になる方も少なくありません。
本記事では、20坪の住宅の屋根を葺き替える際にかかる費用の相場や内訳について解説します。
20坪の葺き替えにかかる費用の相場を知っておくと、見積もりが適正かどうか冷静に判断できます。
屋根の葺き替え工事で利用できる可能性がある補助金・助成金も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
20坪の屋根の葺き替えにかかる費用の相場
屋根の葺き替えとは、古くなった屋根材をすべて取り外し、新しい屋根材に張り替える工事のことです。
20坪の戸建て住宅の屋根を葺き替える際、工事費用の相場は50~160万円程度です。
費用が200万円を超える場合は割高といえます。
しかし、工事費用は新しく設置する屋根材や施工地域、会社ごとの料金設定によって変わります。
見積書の内訳を確認し、内容について詳しく説明を受けることが大切です。
20坪の屋根を葺き替える際の費用の内訳
屋根を葺き替える際はさまざまな費用がかかります。
内訳に含まれる主な項目は以下の通りです。
・足場の設置費用
・屋根材の撤去費用
・下地の補修、設置費用
・ルーフィング(防水シート)の施工費用
・新しい屋根材の設置費用
・諸経費
諸経費には、資材の搬入・搬出費用や廃材の処分費、交通費などが含まれます。
また、屋根の状態によって費用は大きく変動します。
屋根の劣化が進んでいると大がかりな補修が必要になり、別途費用がかかるケースも少なくありません。
事前に工事内容を確認し、不明な点があれば説明を受けることをおすすめします。
なお、屋根の葺き替えという高所での作業では足場の設置が不可欠です。
安全性の確保にくわえ、工事の仕上がりにも大きく影響します。
20坪の屋根の葺き替え費用が高額になるケース
20坪の屋根を葺き替える際、以下のようなケースでは高額になる場合があります。
・屋根の形状が複雑
・下地の劣化が深刻
・既存の屋根材にアスベストが含まれている
それぞれの詳細を解説します。
屋根の形状が複雑
一般的に、屋根のリフォーム費用は屋根面積を基準として計算されます。
さらに、屋根の形状が複雑であれば施工の手間が増えるため、費用が割高になります。
同じ屋根面積であっても、シンプルな一面の屋根か、面数が複数ある屋根かでは工事に要する時間や技術が異なるからです。
また、下屋根がある場合も費用が割高になる傾向があります。
下地の劣化が深刻
築年数が古い住宅では、下地の劣化が進行している場合がよくあります。
劣化が深刻で広範囲の腐食が発見された場合は、下地の全面交換が必要になり、追加費用が発生します。
また、古い住宅ではルーフィング(防水シート)が未施工である場合も少なくありません。
その場合、新たに防水対策を行う必要があり、追加費用がかかります。
既存の屋根材にアスベストが含まれている
アスベストを含んだ屋根材は、撤去・処分の際に特別な工法と設備が必要になるため費用が割高になる傾向があります。
特に2004年以前に施工されたスレート屋根は、アスベストを含んでいる可能性が高いです。
さらに、作業の際にはアスベストの飛散を防ぐための養生や作業員の安全対策も必要になり、工期が通常より長くなる可能性があります。
見積もりの際に施工した年を確認すれば、早い段階で追加費用の有無を把握できます。
20坪の屋根の葺き替え費用を抑える方法
20坪の屋根を葺き替える際、費用を抑える方法を紹介します。
・補助金・助成金を利用する
・火災保険を利用する
どの方法も、利用するには条件があります。
それぞれ概要を紹介するので、参考にしてください。
補助金・助成金を利用する
自治体によっては、屋根の葺き替え工事で利用できる補助金・助成金があります。
屋根の葺き替えで活用できる可能性がある制度には、次のようなものがあります。
・リフォーム補助、助成事業
・耐震改修リフォーム補助事業
ただし、制度の内容は自治体によって異なるため、お住まいの地域の制度を確認しましょう。
また、多くの補助金・助成金は事前申請が必要です。
着工前にホームページなどで調べたり、自治体の窓口やリフォーム会社に相談したりすることをおすすめします。
火災保険を利用する
火災保険は、火災以外でも建物が被害を受けた場合に利用できる可能性があります。
対象となるのは、台風や雹、落雷、雪などの自然災害です。
経年劣化が原因での修理は対象外になるため、注意してください。
自然災害による被害だと証明できる写真などがあると、手続きがスムーズです。
火災保険の利用を検討している場合、保険会社やリフォーム会社に相談すると安心です。
屋根の葺き替えで利用できる可能性がある補助金・助成金
屋根の葺き替え工事で利用できる可能性がある補助金・助成金を、国の制度と福岡市で利用できるものとをそれぞれ紹介します。
補助金・助成金の利用を検討している方は参考にしてください。
国の補助金・助成金
国が提供する補助金・助成金のなかで、利用できる可能性があるのは以下の通りです。
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
・住宅・建築物耐震改修事業(住宅・建築物安全ストック形成事業)
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、住宅の寿命延長や省エネルギー性能の向上を目的とした改修を補助する制度です。
耐震性を向上させるための工事が対象に含まれ、葺き替えによって屋根が軽量化すると利用できる可能性があります。
補助限度額は、リフォームの性能によって異なります。
「住宅・建築物耐震改修事業」は、住宅・建築物の耐震化の支援に関する事業や耐震改修、建替えなどを支援する制度です。
住宅・建築物の耐震性などの向上に対する支援が行われます。
ただし、地方公共団体を通じた間接補助のため、対象となる市区町村が決まっている点に注意が必要です。
参考:住宅・建築物耐震改修事業
申請の期間や手順は、それぞれの公式ホームページを確認してください。
福岡市で利用できる補助金・助成金
福岡市で屋根の葺き替えを行う際、利用できる可能性がある制度は以下の通りです。
・福岡県こどもリノベ補助金
・福岡市木造戸建住宅耐震改修工事費補助
「福岡県こどもリノベ補助金」は、若年世帯又は子育て世帯が「住まいの健康診断」を行って購入した中古住宅や、これから同居する親世帯の持家に行うリノベーションにかかる費用を補助する制度です。
耐久性・防水性向上のための工事や、断熱・遮熱改修工事などが対象です。
補助率や上限額は、条件によって異なります。
予算額に達した段階で受付が終了となるため、早めの確認をおすすめします。
参考:福岡県こどもリノベ補助金
「福岡市木造戸建住宅耐震改修工事費補助」は、費用の負担を軽減するなどの支援を行うことで、建築物の耐震化を促進するための制度です。
対象は、昭和56年5月31日以前に建築確認を得て着工し、条件を満たす木造戸建て住宅です。
耐震改修工事の場合、150万円を限度として工事費用の80%相当が補助されます。
予算に限りがあるため、工程を決定する前に担当部署に相談しましょう。
屋根の葺き替えを依頼する業者の選び方
屋根の葺き替え工事は、依頼する業者選びが重要です。
依頼する業者の技術力が、費用や仕上がりに大きく影響するためです。
業者選びの際、チェックするポイントは以下の通りです。
・施工実績や口コミ
・見積書の内容
・営業範囲
詳細を解説するので参考にしてください。
施工実績や口コミ
信頼性の高い業者は、ホームページなどで施工実績を公開しています。
施工実績が豊富な業者はさまざまなケースに対応した経験があり、技術力や対応力の高さが期待できます。
一方で、施工実績を公開していない会社は技術力に自信がないか、悪質業者の可能性があるため注意が必要です。
また、口コミでどのような評価をされているかも参考になります。
見積書の内容
見積書は、金額だけでなく内容まで確認することをおすすめします。
信頼できる会社の見積書には、使用する材料や単価、量などが細かく記載してあります。
一方「工事一式」など、まとめて記載されている見積書には注意してください。
想定外の追加請求などのトラブルを防ぐためにも、契約前に見積書の内容を確認することが大切です。
営業範囲
地域に密着している会社は、地域特有の気候条件を把握している強みがあります。
たとえば、降雪が多い地域であれば、屋根には雪の重みに耐えられるような補強が必要です。
地域での施工経験が豊富であれば、屋根の状態に応じて適切なアドバイスを受けられます。
また、工事後に不具合などが発生した場合でも、近隣の会社であれば迅速な対応が期待できます。
20坪の屋根の葺き替えは経験豊富な業者に依頼しよう
20坪の屋根を葺き替える際にかかる工事費用の相場は、50~160万円程度です。
特に葺き替え工事は費用負担が大きいため、火災保険や補助金・助成金制度が利用できないか確認するのをおすすめします。
業者を選ぶ際は施工実績や見積書を確認し、信頼できる会社を選びましょう。
ユールーフは、診断や見積もりを無料で承っています。
葺き替えを検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。