屋根の漆喰補修の費用は?瓦の状態別に相場と工事内容を解説
2025.12.09 (Tue) 更新

屋根瓦の漆喰補修にかかる費用はいくらなのか、業者から提案された見積もりが適正価格なのかわからず不安な方もいるのではないでしょうか。
漆喰とは、瓦屋根の頂点にある棟部分や屋根の先端に使用される白い保護材です。
葺き土を雨風から守り、防水性や耐震性を保つ役割があります。
漆喰が劣化すると内部の葺き土が傷み、雨漏りや屋根の耐久性低下につながるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
本記事では、屋根瓦の漆喰補修の費用相場や工事内容、劣化のサインを詳しく解説します。
信頼できる業者の選び方も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
屋根瓦の漆喰の補修方法と費用相場

漆喰の補修費用は、施工する範囲や劣化の程度によって変わります。
漆喰だけを直す場合と、棟瓦ごと積み直す場合では工事内容も金額も大きく異なるため、それぞれの費用相場を確認しておきましょう。
漆喰のみの補修(漆喰詰め直し)
漆喰のみを補修する場合の費用相場は4〜30万円(足場代別)です。
屋根のサイズや劣化範囲によって総額は変動します。
詰め直しは、劣化した漆喰を剥がして新しい漆喰を塗る作業です。
古い漆喰の上から重ね塗りする方法もありますが、すぐに剥がれたり隙間ができたりすることで、雨漏りの原因になるため推奨できません。
施工のミスが雨漏りにつながる可能性があるため、瓦職人のいる専門業者への依頼が安心です。
棟の積み直し
棟瓦を積み直す場合の費用相場は4~66万円です。
屋根のサイズや劣化範囲によって、棟の積み直しにかかる総額は異なります。
既存の棟瓦を一度取り外し、新しい木材を設置して漆喰を詰め、再度瓦を積み直す工事になります。
棟瓦がずれたり崩れたりしている場合は、漆喰だけの補修では不十分なため、積み直し工事が必要です。
屋根瓦の漆喰補修にかかる費用を抑えるポイント

漆喰補修の費用を抑えるには、火災保険が利用できないかの確認や、自社施工の屋根専門会社へ依頼するといった方法があります。
それぞれのポイントを確認し、無駄なコストをかけずに適切な補修をおこないましょう。
火災保険が利用できないか確認する
台風や強風といった自然災害が原因で漆喰が剥がれたり棟瓦が飛んだりした場合、火災保険を利用して修理できる可能性があります。
火災保険は火災だけではなく、風災や雹災などの自然災害による被害もカバーしているためです。
ただし、経年劣化による損傷は対象外となるため注意が必要です。
保険の適用範囲や条件は加入している保険の種類によって異なります。
自然災害による被害を受けたら、まず保険会社に連絡して詳細を確認しましょう。
自社施工の屋根専門会社に依頼する
大手リフォーム会社やハウスメーカーは、実際の施工を下請け業者に依頼するケースが多く、中間マージンが発生します。
そのため、同じ工事内容でも費用が高くなる傾向があります。
一方、自社の職人が直接工事を担当する自社施工の屋根専門会社なら、中間マージンがかからず、費用を抑えられる可能性があります。
特に地域密着型の業者であれば、迅速な対応や手厚いアフターフォローを受けやすいといった点もメリットです。
屋根瓦の漆喰をメンテナンスするタイミング

漆喰をメンテナンスすべき年数間隔は15〜20年とされています。
漆喰は屋根の上で常に直射日光や風雨にさらされているため、時間とともに少しずつ劣化するのが特徴です。
特に台風や地震といった自然災害の影響を受けると、予想以上に早く傷んでしまう場合もあります。
漆喰が劣化すると瓦を固定する力が弱まり、棟瓦の倒壊や雨漏りといったトラブルにつながるリスクがあります。
上記で紹介したメンテナンスすべき年数はあくまで目安です。
剥がれや歪みといった劣化のサインに気づいたら、早めに専門業者へメンテナンスを依頼しましょう。
漆喰瓦の補修をすべき劣化サイン

漆喰の劣化サインを見逃さず、必要に応じて補修工事をおこなうことが大切です。
劣化を放置すると雨漏りの原因になったり、水はけが悪くなったりする恐れがあります。
以下の劣化サインが見られたら、早めに専門業者へ相談しましょう。
瓦同士の間に穴があいている
瓦同士の間に穴があいていると、雨水が棟から瓦の下へ浸入しやすくなり、雨漏りのリスクが高くなります。
この場合は棟部の葺き直しが必要で、瓦をいったん撤去した後に南蛮漆喰を使用し、棟瓦を設置し直します。
最近では葺き土の代わりに南蛮漆喰を使うのが一般的です。
南蛮漆喰は葺き土と漆喰の両方の役割を果たすため、次回以降の漆喰工事の手間を省けるメリットがあります。
漆喰が剥がれている
漆喰が剥がれている場合は、早めのメンテナンスが必要です。
剥がれた箇所から雨水が内部に浸入し、葺き土を傷めてしまう恐れがあります。
特に広範囲で剥がれている場合や、葺き土が見えている状態であれば、雨漏りのリスクが高まっているサインです。
棟瓦が歪んでいる
棟瓦が歪んでいる場合は、棟瓦の取り直し工事が必要です。
地震の影響や漆喰の経年劣化によって、棟瓦がずれたり歪んだりすることがあります。
この状態を放置すると、瓦が落下して事故につながる危険性もあるため注意が必要です。
点検でずれや歪みが見つかった場合は、速やかに専門業者へ補修を依頼しましょう。
屋根瓦の漆喰補修の施工事例

ユールーフで屋根瓦の漆喰補修を施工した事例をご紹介します。
ご自宅の状況とも照らし合わせ、漆喰補修をする際の参考にしてください。
福岡市西区 F様邸
【BEFORE】

【AFTER】

屋根の塗装と屋根の雨漏り修理をご依頼いただきました。
経年や風雨で漆喰が劣化していたため、古い漆喰を全て剥がしてから南蛮漆喰を塗り直して修理しています。
漆喰の補修後に瓦の葺き直しをおこない、美観を取り戻し雨漏りの心配もなくなりました。
福岡市城南区 O様邸
【BEFORE】

【AFTER】

屋根の漆喰部分を補修しました。
養生作業と、プライマーを塗布した後に、漆喰を均等な厚みで塗り込みました。
熟練の技術によって漆喰を均等な厚みで塗り込み、外観も美しく仕上げています。
屋根瓦の漆喰補修を依頼する業者を選ぶポイント

屋根瓦の漆喰補修は、施工実績が豊富で口コミ評価の高い業者を選ぶのがポイントです。
施工やアフターサービスなどを一貫して対応する自社施工の業者なら、中間マージンがかからず費用を抑えやすくなります。
さまざまな住宅の漆喰補修を施工した実績のある業者なら、技術力が高く安心して任せられます。
お客様満足度の高い業者は、丁寧な説明や手厚いアフターサービスなど、お客様に寄り添ったサービスを提供している可能性が高いと言えます。
上記のポイントを確認し、信頼できる業者を選びましょう。
瓦屋根の漆喰補修は信頼できる業者を選ぼう

大切な住まいを長く守るためには、漆喰の適切なメンテナンスが欠かせません。
漆喰補修の費用相場は4〜66万円で、工事内容によって異なります。
漆喰は15〜20年で劣化するため、定期的な点検とメンテナンスが重要です。
剥がれや歪みといった劣化サインを見つけたら、早めに対応しましょう。
適正価格を理解し、施工実績が豊富で満足度の高い信頼できる業者を選ぶことが大切です。
計画的な点検で、安心して暮らせる住まいづくりを心がけましょう。




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