屋根のペンキ塗り費用は?塗料別の相場と内訳・安く抑える方法を解説
2025.12.17 (Wed) 更新

屋根のペンキ塗りの費用はいくらかかるのか、不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
自然環境からのダメージを受けやすい屋根は経年劣化しやすく、定期的に塗り替える必要があります。
屋根の塗装費用はお住まいの坪数や使う塗料の種類、屋根の形状などさまざまな要因で変動するのが一般的です。
費用の相場を把握していないと、見積書を見ても高いのか安いのかがわからず、適正価格で工事できない可能性があります。
本記事では、坪数別の屋根のペンキ塗りにかかる費用相場から詳しい内訳まで解説します。
価格が高くなる理由と費用を抑えるための具体的なポイントも紹介しているため、参考にしてください。
【20坪・30坪・40坪】屋根のペンキ塗りにかかる費用相場

屋根のペンキ塗りでは、自宅の坪数に応じた費用相場を把握する必要があります。
大まかな予算を知ることは、業者から提示された見積もりが妥当かどうかを判断する基準になります。
坪数ごとの費用相場は次のとおりです。
・20坪:40~75万円
・30坪:60〜80万円
・40坪:60~100万円
当然、坪数が大きくなるほど高くなる傾向にあります。
ただし、上記でご紹介した費用相場はあくまで目安であり、塗料の種類や屋根の状態などで変動します。
正確な費用を把握するためには、詳細な見積もりを業者へ依頼してください。
屋根のペンキ塗りで使用する塗料の費用相場

屋根のペンキ塗りで使用する塗料の費用相場を解説します。
塗料ごとの特徴や費用などを把握できれば、住宅に適した塗料を選択しやすくなります。
シリコン塗料
シリコン塗料の費用は約1,800〜3,500円/平方メートルが相場です。
シリコン塗料はコストと耐久性のバランスがよく、幅広い住宅で使われています。
比較的リーズナブルでありながら耐用年数が4〜9年と十分にある点も特徴です。
初めて屋根塗装を検討する家庭でも使いやすい塗料といえます。
塗料の性能を確保しつつ費用を抑えたい場合におすすめです。
フッ素塗料
フッ素塗料は約3,000〜5,000円/平方メートルが費用相場です。
フッ素塗料は、耐候性に優れ、長期間メンテナンスの手間を減らしたい方に適しています。
高耐久性により塗り替え頻度を減らせるため、長期的に見ると費用対効果が高い塗料です。
実際の耐用年数は外壁塗装の12〜20年より2〜6年ほど短く、シリコン塗料よりも長めです。
頻繁な塗り替えを避けたい家庭に向いています。
無機塗料
屋根工事の費用は約3,800〜5,500円/平方メートルが相場です。
無機塗料は本記事で紹介する塗料の中でもっとも耐用年数が長い塗料です。
外壁塗装の18〜20年より2〜6年ほど短めで、紫外線に強く劣化しにくいメリットがあります。
初期費用は高めですが頻繁な塗り替えが不要のため、長期的なメンテナンス費用を抑える効果が期待できます。
現在の住宅に長く住み続ける予定で、より耐久性を重視するなら無機塗料がおすすめです。
屋根のペンキ塗り費用の内訳相場

屋根のペンキ塗りには塗料代だけではなく、足場代や工事代なども必要です。
屋根塗装にかかる費用内訳を詳しく解説します。
足場代
足場代は全体の2割を占めます。
屋根塗装で足場代が必要な理由は、安全確保と確実な作業のために欠かせない工程のためです。
高所作業を適切に行うには安定した足場が必要で、設置しなければ塗装の品質や作業者の安全に大きな影響が出てしまいます。
工事内容に関わらず、高所作業を伴う場合はほとんどの場合で発生する固定費です。
塗料代
工事費用の2〜3割を占めるのが塗料代です。
塗料代は選ぶ塗料の種類やグレードによって金額が大きく変動します。
耐用年数や性能が高いほど塗料の単価が上がり、工事費の中でも差が出やすい部分です。
希望する耐久性とのバランスを考えた選択が必要です。
工事代
工事代には養生や高圧洗浄、下地処理などが含まれ全体の3割を占めます。
塗装の仕上がりや耐久性に直結する部分です。
高圧洗浄や下地処理などを省略すると塗膜が剥がれやすくなるなど、品質に悪影響が出ます。
明らかに工事代が安すぎる場合は、必要な作業を省略していないか警戒しましょう。
諸経費
その他の諸経費は2〜3割を占めます。
工事を適切に運営するためには、管理費や消耗品などの費用が必要です。
現場管理や移動費など、見えにくい部分の費用も含まれます。
屋根のペンキ塗りの費用が相場より高くなる理由

屋根のペンキ塗りの費用は、屋根材の種類や形状、勾配など条件によって相場より高くなることがあります。
屋根の形状が複雑だと手作業が増え、勾配が急だと安全確保のための特別な足場が必要になるからです。
通常よりも人件費や仮設費用が上乗せされると、費用も高くなります。
屋根の状態は工事費用に大きく影響するため、自宅の屋根の特性を理解しておくことが重要です。
屋根のペンキ塗りの費用を安く抑えるポイント

屋根のペンキ塗りは、自社施工の業者へ依頼したり補助金を利用したりする費用を安く抑えられる可能性があります。
ペンキ塗りにはある程度の費用が必要のため、うまく活用するのがおすすめです。
自社施工の業者へ依頼する
ペンキ塗りの費用を抑えるためには、自社施工の業者へ依頼するのがひとつの手段です。
大手リフォーム会社では、実際の施工を下請け業者へ任せるのが一般的で、手数料となる中間マージンが発生します。
一方、自社施工店なら下請け業者を使わないため中間マージンが発生せず、その分工事費を安くできる傾向があります。
同じ内容でも料金に差が出やすいため、自社施工かどうかチェックしてみてください。
補助金・助成金制度を利用する
お住まいの自治体が設けている補助金・助成金制度の利用もおすすめです。
屋根塗装が住宅の省エネ対策や長寿命化につながる工事として認められた場合、費用の一部を補助してもらえる可能性があります。
たとえば、遮熱効果の高い塗料を使用する「遮熱塗装」などが対象となるケースが一般的です。
制度の有無や条件は自治体によって異なるため、事前に確認が必要です。
閑散期に依頼する
塗装業界の閑散期に工事を依頼すると、割引サービスを受けられる場合があります。
一般的に、気候が安定している春や秋は繁忙期で、梅雨時期や真夏・真冬は閑散期です。
ただし雨や雪の影響で工期が長引いたり、冬は気温が低いために塗料の硬化に時間がかかったりする可能性があります。
工事の時期にこだわりがなければ、閑散期を狙って依頼すると費用を抑えられる場合があるので、一度検討してみるのがおすすめです。
参考:同時に外壁塗装を行う
屋根塗装と外壁塗装を同時に行うと初期費用は高くなりますが、長期的に見ると節約につなげられます。
両方の工事で必要となる足場の設置費用を一度で済ませられるからです。
屋根と外壁を別々の時期に行うと、その都度足場代が発生してしまいますが、同時に塗装すると一回分の費用で済みます。
もし、外壁にもひび割れや色褪せなどの劣化が見られる場合は、将来的なメンテナンスコストもふまえ、同時施工するのもひとつの手段です。
屋根のペンキ塗りをDIYするのはおすすめできない

屋根のペンキ塗りを費用節約のためにDIYで行う方がいるかもしれませんが、おすすめできません。
高所での作業は転落の危険があり命に関わります。
さらに専門的な知識と技術がなければ、深刻な施工不良をまねく可能性もあります。
たとえば、高圧洗浄やサビ取りなど適切な下地処理を怠ると、数年で剥がれてしまい雨漏りにつながるケースも少なくありません。
途中で失敗して結局専門業者に依頼することになれば、自身で購入した道具や塗料の費用、費やした時間がムダになります。
大切な住まいを確実に守るのはもちろん、自分の安全を確保するためにも屋根の塗装はプロの業者へ依頼する必要があります。
屋根のペンキ塗りの費用相場を把握し業者へ工事を依頼しよう

屋根のペンキ塗りは費用相場を把握し、業者に依頼することが大切です。
相場を知らなければ、不当に高額な請求に気づけなかったり、逆に安すぎる見積もりを見抜けなかったりする可能性があります。
また、塗装する際は屋根の形状や勾配、使用する塗料によって費用が大きく変動します。
自宅の屋根と予算、耐久性のバランスなどから考えて希望に沿った塗装を行うことが重要です。
自社施工の業者を選んだり、補助金制度を利用したりすると工事費用を抑えられるため、事前に調査しておくと安心です。




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