屋根の葺き替え費用が300万円は高すぎる?相場や内訳を詳しく解説
2025.09.05 (Fri) 更新
初めて屋根の葺き替えリフォームをする方にとって、300万円という費用が高いか安いか判断しにくいものです。
本記事では、屋根の葺き替え工事にかかる費用について解説します。
内訳や費用が変動する要素を紹介するので、屋根の葺き替え工事を計画する際の参考にしてください。
また、屋根の葺き替え工事で利用できる可能性がある補助金・助成金も紹介します。
費用を抑えたい方の参考になる内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
条件によっては屋根の葺き替えに300万円かかる可能性はある
屋根の葺き替えにかかる費用相場は、約30坪の住宅で100〜200万円、約40坪で140~250万円です。
相場と比べると、300万円以上という費用は高いといえます。
ただし、葺き替えにかかる費用は、屋根の広さや材料費、人件費などさまざまな要素で変動します。
屋根の状態によっては300万円以上かけて葺き替えを行う必要があるため、調査を行わなければ適切な費用はわかりません。
費用だけ見て高いかどうか判断するのではなく、内訳を見たり説明を聞いたりして妥当かどうか判断する必要があります。
屋根の葺き替えにかかる費用の内訳
屋根の葺き替えにかかる費用の内訳は以下の通りです。
・既存屋根の解体、処分
・下地の補修
・新しい屋根材の施工
・足場の設置、撤去
・施工費用
・諸経費 など
それぞれ解説するので、見積もりを確認する際の参考にしてください。
既存屋根の解体、処分
屋根を葺き替える場合、既存の屋根を解体して撤去します。
屋根材を撤去したあとは、適切な方法での処理も必要です。
解体や処分にかかる費用は、屋根材の種類やアスベストの有無によって変動します。
瓦など重量のある屋根材は、撤去費用が高額になる場合があります。
また、アスベストを含む屋根材の場合、特別な処理が必要となるため別途費用が必要です。
下地の補修
既存の屋根材を撤去したあと、野地板や垂木などの下地の状態を確認し、必要に応じて補修や交換を行います。
下地が傷んでいると、屋根材を葺き替えても雨漏りなどのトラブルにつながる可能性があります。
下地の詳しい状態は、実際に屋根材を撤去してみなければわかりません。
見積もりの段階で、下地の補修や交換が必要になった場合の費用も確認しておくことをおすすめします。
新しい屋根材
屋根の葺き替えにかかる費用のなかで、新しい屋根材の材料費は大きな割合を占めます。
そのため、どの屋根材を選ぶかによって費用は大きく異なります。
耐久性・デザイン性・機能性を考慮しながら、予算に合った屋根材を選ぶことが大切です。
さらに、屋根材ごとにメリット・デメリットがあります。
たとえば、軽量でデザイン性が豊富なスレートは、比較的安価で人気があります。
ただし、定期的な塗り直しが必要です。
長期的な視点で、メンテナンス費用や耐久性も踏まえて選ぶことが大切です。
足場の設置、撤去
屋根のように高所で作業をする場合、足場の設置は安全かつ品質の高い工事を行うために不可欠です。
また、屋根材や工具の落下を防ぐ効果もあります。
足場の設置にかかる費用は、建物の外周の長さ・高さに加え、足場の種類によっても変動します。
建物が複雑な形状をしている場合や、隣の建物との距離が近い場合には、特別な足場が必要になることがあります。
その場合、費用が高くなる傾向があるため、事前に確認しておくと安心です。
施工費用
施工費用には、人件費や材料の運搬費など、実際の工事にかかるさまざまな費用が含まれます。
費用が変動する要素は、屋根の面積や形状、勾配、工事の難易度などです。
複雑な形状や急勾配の屋根は、施工費用が高額になる傾向があります。
さらに、天窓のメンテナンスや太陽光パネルの着脱といった付帯工事が必要になる場合もあります。
建物の状態や地域の特性によって必要性が変わるため、見積もりの段階で、必要な付帯工事がないか確認しましょう。
また、会社によって料金設定や提供する保証内容が異なる点に注意が必要です。
費用の安さだけで依頼先を決めず、保証内容などしっかり確認することをおすすめします。
諸経費
諸経費は、会社によって施工費用に含まれているケースがあります。
見積書に諸経費の記載がない場合、施工費用に含まれているかどうかを確認しておきましょう。
諸経費に含まれるのは、現場管理費、運搬費などです。
料金設定は会社によって異なるため、疑問点があれば確認しましょう。
屋根の葺き替え費用が変動する要素
屋根の葺き替えにかかる費用は、以下の要素で変動します。
・屋根の形状、面積
・既存屋根の種類
・新しい屋根材の種類、グレード
・屋根の状態
・付帯工事の有無
・依頼先の料金設定
本記事で紹介する費用相場はあくまで目安です。
条件や環境によって費用は大きく変動するため、屋根の状態を調査してもらったうえで、見積もりを出してもらうことをおすすめします。
屋根材による葺き替え費用の違い
屋根材によって、葺き替えの費用相場が変わります。
・スレート屋根からガルバリウム鋼板:80〜200万円
・スレート屋根からアスファルトシングル:90〜180万円
・スレート屋根から軽量瓦:100〜200万円
・トタン屋根からガルバリウム:80〜160万円
・瓦屋根から瓦屋根:90〜250万円
・瓦屋根からスレート屋根:70〜200万円
・瓦屋根からアスファルトシングル:70〜230万円
・瓦屋根からガルバリウム鋼板:100〜220万円
瓦屋根の費用が高額になるのは、撤去費用が高く、新しい瓦の購入価格も比較的高いためです。
費用を抑えるのであれば、瓦から別の屋根材に変えるのも一つの方法です。
スレートは「コロニアル」「カラーベスト」といった商品名で知られています。
日本で広く普及している屋根材で、比較的安価であり、デザインやカラー展開が豊富です。
ガルバリウム鋼板は金属素材でありながら、さびにくいのが特徴です。
軽量で耐久性が高く、デザインも豊富なことから人気があります。
どの屋根材も、グレードによって費用が大きく変わります。
メリット・デメリットも含め、プロと相談しながら決めると安心です。
屋根の葺き替え費用を300万円以下に抑える方法
屋根の葺き替えにかかる費用を300万円以下に抑えるためには、以下のような方法があります。
・地域密着の屋根リフォーム専門店を選ぶ
・補助金や助成金を利用する
それぞれ解説するので、参考にしてください。
地域密着の屋根リフォーム専門店を選ぶ
地域密着型の屋根リフォーム専門店は、資材の仕入れや移動にかかるコストを抑えることができます。
そのため、リフォーム費用も抑えられる傾向にあります。
また、ベテランの職人が在籍していたり、専属の資格者が施工したりする可能性が高い点も特徴です。
屋根リフォームの品質が高く、仕上がりに満足できる可能性が高くなります。
補助金や助成金を利用する
屋根の葺き替えは、補助金・助成金を利用できる可能性があります。
国が提供しているもののほかに、自治体独自の制度もあり、目的や対象となる工事内容はさまざまです。
たとえば、屋根材を軽量なものに葺き替えると、耐震改修を目的とする制度の対象になります。
国の制度で対象となる可能性があるのは、以下の通りです。
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
・子育てグリーン住宅支援事業
・こどもみらい住宅支援事業
福岡県で対象となる可能性のある制度は、以下の通りです。
・福岡県こどもリノベ補助金
・福岡市木造戸建住宅耐震改修工事費補助事業
補助金・助成金の条件や支給額は制度によって異なります。
事前に、それぞれの公式ホームページを確認しましょう。
屋根の葺き替え工事を行った事例
ユールーフが屋根の葺き替え工事を行った事例を紹介します。
リフォーム計画を考える際の参考にしてください。
糸島市 T様邸
<BEFORE>
<AFTER>
瓦からアスファルトシングルに葺き替えた事例です。
アスファルトシングルは、軽量で施工しやすいのが特徴の屋根材です。
既存の瓦を撤去したあと、新しい野地板と防水シート(ルーフィングシート)を設置しました。
アスファルトシングルを葺き上げ、板金を設置して工事が完了しました。
糸島市 M様邸
<BEFORE>
<AFTER>
瓦からコロニアルに葺き替えた事例です。
コロニアルは色が豊富で瓦に比べて軽量なため、耐震性が高い屋根材です。
既存の屋根材を撤去したあとは、下地の状態に応じて修繕を行います。
下地は屋根だけでなく、家全体の耐久性にもつながります。
また、防水シート(ルーフィングシート)は、雨漏りを防止するために欠かせない建材です。
そのため、劣化の状態に応じて交換する必要があります。
屋根の葺き替え費用が300万円以下で済むか専門会社に相談しよう
屋根の葺き替え費用が300万円というのは相場よりは高いですが、あり得ない金額ではありません。
葺き替えにかかる費用は、屋根の状態や新しい屋根材の種類など、さまざまな要素で変動するためです。
自宅の葺き替え工事でどのくらい費用がかかるかは、屋根の専門会社に調査を依頼し、見積もりを出してもらうと確実です。
ユールーフでは、見積もりを無料で承っています。
葺き替えにかかる費用を知りたい方は、お気軽にご相談ください。